山口なつおOFFICIAL SITE

メニュー

FacebookTwitterLINE

活動レポート

ホーム活動レポート衆院解散は最良のタイミングで

ブログ「本音でズバッと」

衆院解散は最良のタイミングで

2023.09.27

岸田文雄首相は13日、内閣改造・自民党役員人事を行った。鈴木俊一財務相、公明党の斎藤鉄夫国交相など要路を固め、全19閣僚のうち過半数の11人を新任とし、女性を5人と過去最多にした。

また、新外相に、「政界屈指の親中派」といわれる林芳正氏に代わって、法相時代のオウム幹部への死刑執行で胆力を示した上川陽子氏を起用した。新防衛相には「親台派」とされる木原稔氏が抜擢(ばってき)され、「台湾シフト」などという声もある。

閣僚ではないが、文春砲に連続追及されていた木原誠二氏は官房副長官を退いた。

注目された内閣支持率は、報道各社の世論調査によると、微増もあったが、微減や横ばいの方が多く、「政権浮揚効果」はゼロに近いといってよい。

これは、新入閣が多いといっても「派閥推薦の結果」とみられ、岸田首相が適材適所でイニシアチブ(主導権)を発揮したとは受け取られなかったことによるようだ。女性閣僚5人は当初歓迎されたが、副大臣・政務官がゼロだったため、一気に興ざめとなったのではないか。

外相を退任した林氏は、政権基盤の強化や党外交での役割も期待されているのだろう。木原防衛相は台湾との友好促進を図る議員連盟「日華議員懇談会」の事務局長を務めていたが、閣僚就任を機に「職務に専念するため」として、事務局長を辞任した。

国民が期待するのは、改造内閣が当面する課題にどう応えるかだ。

岸田首相の任命の意図は知るべくもないが、国民の第一印象である支持率は謙虚に受け止めて今後の教訓にすればよい。

改造の折、岸田首相が策定するとした「経済対策」は25日夕、自公政調会長に与党提言を依頼し、翌26日、10月中の取りまとめを目指した柱立てを閣議決定する。財源の裏付けとして、首相は「適切な時期に補正予算を提出する」と先週20日、米ニューヨークでの記者会見で初めて明言した。

その際、解散戦略について聞かれ、岸田首相は「先送りできない問題について、新体制の下、一意専心に取り組んでいく。今はそれ以外のことは考えていない。これが現状である」と語った。

確かに、先送りできない難問は山積しているし、今の内閣支持率ではとても解散どころではないとみる向きは多い。

ただ、臨時国会召集や補正予算の提出の時期は明言しておらず、首相はフリーハンドを保っており、「現状」の一寸先は闇との見方もある。

いずれにしても、解散の判断は首相の専権である。

10月には衆院任期の折り返し点を迎える。新たに小選挙区で挑戦する者にとって、地域で浸透を図るための時間はいくらあっても足りない。

最良のタイミングで判断できるよう、岸田首相と与党は呼吸を合わせていくことが大切だ。

(公明党代表)

【2023年9月27日(26日発行)付 夕刊フジ掲載】