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活動レポート

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ブログ「本音でズバッと」

自公は少数与党として着地点探る国会に

2025.01.29

24日から通常国会がスタートした。石破茂首相の施政方針演説は、大上段に振りかぶりすぎず、当面する課題を取り上げて基本的な方向性を示している。その実行を裏付ける来年度予算を年度内に成立させる責任が与党にある。

少数与党であるから、野党の理解と協力を得て過半数の合意を確保することが不可欠となる。

国民民主党は「103万円の壁の引き上げ」を、日本維新の会は「教育無償化」を、立憲民主党は「給食費・高校・大学の無償化」をそれぞれ主張して政府与党の譲歩を迫る。

与党は協議の場を設け、衆議院で予算案の可決送付のために2月中旬までの合意を目指す。野党側はてんびんにかけられないよう互いの主張にも理解を示し分断を警戒する。

自民党は責任政党として財政規律や政策の整合性に配慮しつつ、公明党は国民目線に沿って合意形成をリードしながら、役割分担を念頭に、丁寧に協議を進め着地点を見いださなければならない。

政治とカネをめぐり、自民党旧安倍派会計責任者の参考人招致、「企業団体献金」、都議会自民党のパーティー収入などで野党は攻勢を掛ける。「選択的夫婦別姓制度」と並んで法案の成否に繋がる。

会期末は東京都議選の投開票日と重なり、7月下旬に参院選が続く。選挙を意識した駆け引きは会期末に近づくにつれ日増しに激しくなりそうだ。内閣不信任案提出による政局を招かないよう与党の努力が求められる。

2012年5月から始まったこの連載も今回で幕を閉じる。

火曜日の掲載になるので、編集部は前週金曜日に2つくらいのテーマを依頼してくる。それまでの動きをキャッチし、土・日・月曜の変化をフォローし、その後の展開を予想しながら月曜日夕刻の締め切りに間に合わせる。300回余りの連載に穴を開けずに済んでホッとした。

複雑な出来事を正確に1100文字前後に収めるのは至難の業だ。分かりやすい文章と論旨の明快さを重視した。締め切りまでに大きな変化や新しい重大事件が生じたこともある。与えられたテーマは生きた旬の素材のように変化し受け止め方も動いていく。読者に届くタイミングに合わせた記事に仕上げるのが醍醐味(だいごみ)だ。

私は党代表として毎週火曜日に定例記者会見を行ってきた。私の冒頭発言の後に記者の質問を受けるが、夕刊フジのテーマと重なることが多かった。政府与党連絡会議や党首会談が月・火曜に入った後のぶら下がり会見での質問も然りである。

記事の執筆で事実関係の把握や考え方の整理ができているので、大体は理路整然と答えることができた。会見後の雑談で「夕刊フジに書いておいたから読んでください」とよく語ったものだ。

内容によって様々な反響が電話やメール、手紙などで寄せられた。それもまた後日の記事や発信の参考になった。

長年にわたり愛読してくださった皆様に心から御礼申し上げる。辛抱強く執筆の機会を与えてくれた夕刊フジのスタッフの方々にも深く感謝申し上げる。=おわり

(公明党常任顧問)

【2025年1月29日(28日発行)付 夕刊フジ掲載】