消費税引き上げ時に「軽減税率」を導入
2019.02.26
「軽減税率」は、特定の品目に対する消費税の税率を他の品目よりも低く抑える制度。「せめて飲食料品の負担を軽くしてほしい」との国民の切実な思いを受け、山口なつおの強い訴えが実り、2019年10月の消費税率10%引き上げと同時に実施されることになりました。
軽減税率の対象品目は、酒類や外食を除く飲食料品全般と定期購読の新聞(週2回以上発行)で、消費税率引き上げ後も、これらの品目は税率が8%に据え置かれます。この軽減税率の導入を訴えた政党は唯一、公明党だけです。
消費税率の引き上げ分は、少子高齢化に伴って増大する社会保障費の安定財源を確保すること。さらに、幼児教育の無償化をはじめ教育費負担の軽減にも充てられます。
「逆進性」「痛税感」を緩和
ただ、消費税には低所得者ほど負担が重くなる「逆進性」や、買い物をするたびに「痛税感」を感じるという問題があります。
これらを緩和する最も優れた方法として、海外でも、消費税(付加価値税)の税率が2桁に上る国の多くが食料品などに軽減税率を導入。国民からも理解を得ており、いわば「世界の常識」となっています。
軽減税率の導入については、マスコミの各種世論調査で国民の多くが賛成する一方、野党は事業者の事務負担が大きいなどを理由に強く反対していました。
しかし、公明党が2014年の衆院選で「いまこそ、軽減税率実現へ。」と真正面から導入を掲げて勝利したことが追い風となり、15年末には政府・与党で最終的に合意し、国民との約束を果たすことができました。
政府・与党内には対象品目を生鮮食品に限定すべきとの主張もありましたが、公明党は、多くの国民が日常的に加工食品を購入している実態を指摘。低所得者ほどその傾向が強いことから、加工食品も対象品目に含めるよう粘り強く交渉し、実現にこぎ着けたのです。