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世界を取り巻く対人地雷の現状

2012.05.14

世界を取り巻く対人地雷の現状
~6000万個~8000万個の対人地雷が埋設~

現在、世界各国に埋設されている対人地雷は1億個以上言われています。対人地雷によって、年間およそ2万5千人が死傷しています。この数字は、およそ20分に1人が犠牲となっている計算になります。

対人地雷の除去が国際的かつ本格的に議論されるようになったのは、冷戦終結後です。1997年12月には、「対人地雷全面禁止条約」が調印され、地雷除去に向けての動きが活発化しています。しかし、年間に除去されている地雷の数は10万個程度で、このままでは、地雷の完全除去には1千年かかるとさえ言われています。

アジア・アフリカ・中東に世界の9割の対人地雷

世界の対人地雷の埋設分布率をみると、その大半がアジア・アフリカ・中東地域に分布しています。その多くは発展途上国です。逆の側面からみると、対人地雷が復興と発展を阻害しているともいえます。

また、復興の遅れが社会不安を生み、新たな戦乱の火種となるなどの悪循環が続いています。戦乱を終結した国々が、再び戦乱の社会とならぬように、対人地雷の除去は喫緊の課題です。

被害者数ではアフガニスタンが群を抜く

アフガニスタンにおける地雷被害者数は、ベトナムと共に世界の主要被害国の中でも群を抜いています。その原因は、一般市民をも巻き込んだ長期に及ぶ内戦であるといわれています。一般市民の生活圏に数多くの対人地雷が仕掛けられました。内戦時に難民として近隣諸国や国境周辺に避難していた住民の帰還が始まったと同時に、被害者は増加しました。

現在でも一般市民の居住地や畑に多数の地雷が埋設されたままになっていますが、帰還した難民は他に行くあてもなく、それら地雷原で生活をしなければならないのが現状です。これが被害者が拡大している要因です。地雷原がアフガニスタンの復興を妨げていることは明らかです。地雷の除去が復興への第一歩であり、さらに、平和に寄与することは必然です。